Project Description

経緯

ステークホルダー全員の思惑が以下のように合致し導入が決まり、物事が開始された。

  • 高い医療技術が欲しいロシア

  • 優れた医療をトータルで売り込む事に成功した日本政府

  • 日本の医療制度で経営が苦しく新しいマーケットを探す必要のある病院

  • 医療要の機器単体では販売が海外に負けていた日本の医療機器メーカ

  • 総ての段取りを行い日本とロシアに貢献し売上を上げたかった日本の総合商社

医療のプロが集まっているため、直ぐに治療の根幹となる部分は決まった。逆に他の部分は置き去りにされてしまった。

  • 提供できる医療、必要としている医療は直ぐに決まった。

  • 医者・看護師および技師の交換は直ぐに決定された。

  • 具体的に患者の情報をどのようにするかは算段されなかった

  • 日本側とロシア側の患者情報であるカルテおよびDICOMデータを交換するフローが明確にならなかった。

テストでモデルとなる患者に対して日本の高度治療を行おうとしたが、医療とは直接関係が無いと思われていた部分の検討ができておらず総てが進まなくなった。

  • 日本側で治療判断を行うために必須である患者のCT等の画像データを、ロシアから日本に送る事ができなかった。

  • ロシア側と日本側で担当するスタッフが違っており双方の病院がそれぞれ想定した業務フローが機能しなかった。

業務がITで高度化されていないケース

①ロシア側の病院経営者の所感

確かに日本の医療は優れているが、ロシアで展開することは仕組みの問題から困難だと感じるようになった。結果的には色々な問題のために何の治療もできず患者に負担を強いただけであった。このような協力関係では意味がないと判断せざる得ないと考えた。

②ロシア側の病院技師の所感

日本側にCT等の画像を送ろうとしたがEメールでは600MBもあるようなデータは送付できなかった。EMS等の郵便で送付するにも数日もかかるし確実ではない。何とか携帯で写真を撮り送付したが日本側からはこれでは読影できないと言われた。そもそも我々の日本の病院の対応相手が誰なのかさえも分からない。

③ロシア側の病院IT担当の所感

日本側の病院から何か色々と言われているが、何をして欲しいのか全く理解できない。そもそも何故IT担当が対応するか分からない。

④日本側の病院経営者の所感

テスト運用では一人の患者にも対応できず、何が原因かも分からない。理由も分からず外部業者は必要な対応を取るためにソフトウェアの購入や国際間の専用回線を使用するのに年間で数千万円の支払いが必要となると後から言われた。当然そのような費用は支払う事ができないと判断せざる得ない状態となった。

⑤日本側の病院技師の所感

ロシア側で日本側が協力できる症例があると聞いたが詳しい情報を得る事が出来ない。日本側ではカルテの情報と併せてCT等の画像情報が無ければ診断する事ができない。ロシア側からはロシアのPCの画面を携帯電話で撮影したようなデータしか送付できず日本側の技師は何の判断もすることができない。

⑥日本側の病院IT担当の所感

突然ロシアとのデータ連携をすると言われても何も思いつかない。そもそも最初はメールベースで十分だと言っていた。日本の電子カルテを入れているメーカに確認したら今のソフトウェアに海外対応のパッケージを入れて、更に国際専用線を使わないと駄目だと言われたが良いかどうかも判断できない。

Hoster-JPのBISサービスの施策

① 各国の事情/ITを知っている

  • ロシアでのインターネットの制限を事前に知っていた。
  • 一般的なEメールの事情から大容量のデータを送付する事は不可能であると知っていた。

② 経営の考えを理解する。

  • 病院の経営としてどのような結果を期待しているのか聞いて理解した。
  • 他の組織や団体との関係性を聞いて理解した。

③ 業務・外部との連携を理解する

  • 日本の病院内での各部門に話を聞いて、役割やフローを明確にした。
  • 日本側の病院立会いの下でロシア側の病院にも話を聞いて必要な部分だけロシア側の役割を明確にした。
  • 現在の業務においてITがどのように使用されているか調査した。

④ 解決方法を考える

  • 調査の結果から要求されている内容は大容量の医療データの確実な転送だけであるためITでどのように安価で要件を満たせるか検討する。
  • フローの中でロシアの医者と日本の医者では対応する内容が大きく違うためフローが機能しない部分があったため修正の検討を依頼することを決めた。

⑤ 経営の判断を仰ぐ

  • 検討結果からロシアとの医療データ交換の明確な解決法とスケジュールと必要となる費用について通知して実行の判断を依頼した。
  • ロシアの医者と相対する担当者をITの利便性から他の技師にするようにフローの変更を依頼した。

⑥ 業務の高度化方法を決定

  • 調査結果からロシアと日本では医師の動きに違いがある事が理解できたので業務部門が対応すべきことを理解し指示を行った。
  • ITも必要最低限な内容が合意できたので、メーカやキャリアが準備する必要以上に大きな設備ではなくクラウドサービスを利用する事で合意を得た。

⑦  ITの仕様を決定する

  • クラウドサービスに必要な条件を取りまとめて仕様書として作成した。
  • どのクラウドを使用するのかロシア側の判断ができなかったためHoster-JPが事前に調査し信頼できる事業者を紹介して直接病院と契約を取り交わせるように準備した。

⑧ 構築

  • 構築自体は病院のIT担当にて実施
  • クラウドサービスの導入時にも実施する事に認識のズレが発生しないように仕様レベルの対応を常時実施

⑨ 運用

  • クラウドベンダーにて障害が発生した時に、ロシアとの医療情報の転送にどのような影響があるのか分析し病院内のIT担当から連絡をする運用体制を整えた。
  • システムを使用するユーザの追加や定期的なバッチ処理を行い、病院のIT担当の負担を下げた

BISサービスによる経営への効果

他国の病院に先んじて、ロシア連邦で日本式の医療を経営として成功させる事ができた。

  • ロシア側で本来であれば助からない命を助ける事ができ、治療に見合った費用を得る事ができるようになった。

  • ロシアから難易度の高い治療が必要な患者を日本に送客し、経営に適正な利益を得る事ができるようになった。

  • 日本の医療レベルの高さを海外にアピールする事ができ、他の病院・科・国から要請を受けるようになった。

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